
ギャンブルと家族
ギャンブルを楽しむ人のうち、0.1%~5.8%程度がギャンブル依存症などの問題に悩まされると言われています。問題のあるギャンブルは経済的、精神的に大きなダメージを与えるだけでなく、人間関係にも悪影響を及ぼします。
ギャンブルがもたらしうる悪影響への理解を深めることは、ギャンブル依存症を未然に防ぐために重要です。
ギャンブル依存症の兆候には様々なものがあります。例えば
- いつもよりも多くの時間をギャンブルに費やすようになった
- 他の重要な予定よりもギャンブルを優先する
- 仕事や家事などを疎かにしてまでギャンブルをする
- 休憩せずにプレイし続ける
- 他の趣味を諦める
- 友人や家族などとの交流が減る
などは、問題が生じているサインです。ギャンブルを絶つのは素晴らしい決断ですが、急にやめると不安やイライラ、落ち着きのなさといった禁断症状が出ることもあります。ギャンブルの代わりとなる新たな趣味や活動を見つけることが大切です。
ギャンブルの頻度が増えると、必然的にギャンブルに費やすお金も増えます。過度のギャンブルによる経済的な影響を避けるためには、必ず自身と家族の生活に支障をきたさない範囲内でギャンブルの予算を設定することが重要です。離婚原因の約3分の1は、経済的な問題に起因すると言われています。
ギャンブル依存症に苦しむ人は、しばしば「自制心がない」という思いから羞恥心にかられ、一層周りから孤立してしまいがちです。そのため、孤立感が強まり、家族関係にも緊張が生じ、信頼が揺らぐこともあります。
また、家族が意図せず依存症を助長してしまうこともあります。例えば問題があることを認めなかったり、ギャンブルを続けるための手段を提供し続けたり、依存症の兆候を隠す手助けをしたりする場合もあるかもしれません。これらは一見協力的な行動のように見えても、実際には依存症を長引かせ、回復の妨げになる可能性があります。